“ロン日記”目次へ戻る


     2月1日
 皆さん、はじめまして。
 ボクは熊のぬいぐるみマスコットの“ロン”です。
ミッチーのパソコンの前の椅子の肘かけにぶら下がって、いつも皆さんとミッチーの楽しいやりとりを見ています。
 でも、いつも見ているだけではちょっとつまらなくなって来たので、先日ミッチーに
「たまにはボクにもパソコンさらわせてよ」とおねだりしました。
そしたらミッチー、
「うーん」と考え込み、しばらくして、
「キミのその小さな指ではキーボードもマウス操作も無理だと思うよ…。ああ、でもね、パソコンにさわらなくても、キミにもインターネットに参加させてあげられる方法があるわ。私のホームページの中に、キミの自由日記のコーナーを作ってあげるから、そこへ一週間に一度でも自分の思っている事を書いてみたらどうかな?」
こんな提案に、ふくれっつらで
「パソコンいじれなくて、どうやって書き込むのさ?」とボク。
なのにミッチーはますます明るい表情で、
「私に話してくれればいいのよ。キミの言う事をそのまま打ち込んで、ネット上で公表してあげるわ」
「本当にボクの言う事をそのまま打ち込んでくれる?」
「うん、約束する」
「ミッチーの悪口でも…」
「えぇえぇ、もうこうなったら何でも通訳するわよ」
「おもしろそうだね。しばらくでもやってみようか」
 というような事で、ボクもやっと夢のネットデビューを果たしました。
 これから、ボクとミッチーの周りで起こる出来事や、ミッチーの秘密なども徐々にばらしてやろうかなと思っているので、皆さん、乞うご期待!




      2月3日
 小雨の日曜日。
 毎週日曜日の朝というと、大体ミッチーはいつもより早く布団から抜け出し、ガサゴソと動き始めるんだ。一般社会人は日曜日はのんびりムードなのに、ミッチーはちょっとアマノジャクの傾向があるなぁと初め思ったんだけど、どうやら日曜日は、教会の礼拝に出席しているらしい。あのミッチーがクリスチャンだなんて、信じがたいところだけど…。
 教会から帰って来ると、聞いて来た礼拝メッセージをボクにも聞かせてくれるんだ。
 ちょうど節分でもある今日は、“豆まき”ならぬ“愛のタネまき”の話だったみたいだ。
 「福は内、鬼は外」と豆まきをするが、この言葉を直訳すると、身内だけの幸福を願って、外部の人はどうでもいいという事になる。これに反発を感じたある人達は、みんなの幸福を願う意味で「福は内、外も福」と言いながら、豆まきをするそうだ。でも本当は豆じゃなくて、愛のタネをあふれんばかりにまく事がクリスチャンのつとめだとか…。
 この話にえらく打たれたようなミッチーだけど、さて、いつまで心にとめていられるか。又その時が与えられても、ためらわず即実行できるかどうか、大いにあやしいところだ。 何しろ今こんな事を言うボクに「アッカンベー」しているミッチーなんだから…。




      2月7日
 ボクのおしゃぺりコーナーができて、喜んでいたんだけど、二度目のおしゃべり記事が入ったところで、思わぬアクシデント発生。ミッチーの師匠の所のパソコンでは、前の記事と後の記事が重なって見えるらしいんだ。ネットに上げてもミッチーのパソコンからはちゃんと見えるんだけど、環境の違うパソコンだと、とんでもないふうに見えてしまうらしい。どんなパソコンからでも、ズレずに見えるページを作らなくてはならないんだけど、それにはかなりの知識と技術を要するみたいだ。
 ボクのこのページは、ちょっとスマートに格好良くと思ったらしいミッチー、横幅を合わせたレイアウト枠をいくつか作り、それに文字を入れ、そのような枠を縦に並べて作ろうとしていたようだが、そのレイアウト枠をいくつも並べる方法が、ある環境のパソコンではズレて見える原因になるんじゃないかと、やっとその事に気づいたみたいで、よし、それならばと、別の方法でチャレンジ。一つのレイアウト枠を縦に伸ばして、そこへこれからの記事も みんな入れて行こうというのだ。
「多分これなら大丈夫だと思うよ」と言いながら、今日は朝から記事の入れ替え作業をやっていたっけ…。
 これで何とかボクのページも閉鎖されずにすみそうだ。めでたし、めでたし!



      2月14日
 ミッチーの知り合いに、バレンタインディーが自分の誕生日でもあるという男性がいるらしい。
「へぇー、何とおめでたい奴がいるんだろう」とボクが言ったら、
「それはどうかしらね?」と、クエッションマークを投げかけて来たミッチー。
「キミは単純に、お誕生日のお祝いと、バレンタインの贈り物のダブルプレゼントがもらえるから、ハッピー&ハッピーだなんて思っているんでしょうけどね」
「そうじゃないって言うのかよ」
「うーん、だってね、考えてもごらんなさいよ。同じ日、同じ相手に、誕生日のお祝いと、バレンタインプレゼントの二つを気前よく用意できる女性なんていると思う?」
「好きな人のためなら二つでも三つでも用意するさ」
「まぁたまにはそういう人もいるかも知れないけどね」
「たまには…じゃなくて、それが当たり前だろう」
「当たり前でもほとんどしないものよ、そんなこと…」
「そうかなぁ」
「私なら少なくともバレンタインと誕生日が一週間以上離れていなければ、結局一つのものに誕生日のお祝いとバレタインプレゼントの二つの気持ちを託しちゃうわ」…。
なるほど、このミッチーなら当然そうなるだろうなぁ。
 えー、ミッチーのようなケチくさい女性を恋人にもつ男性諸君、自分の誕生日は断じてバレンタインディーであってはなりません!



    2月22日

 今日は朝からこのミッチールームはいつもとちょっぴり様子が違う。

ミッチー愛用のパソコンにお手製のカバーを掛けてくれる人がいたかと思えば、パソコンのメールソフトの中の受信トレイには、きれいなカードメールがいっぱい届いていたり、宅急便でお菓子などが送られて来たり、はたまたお花を持って来てくれる人がいたり…。
「ねぇミッチー、今日は何か特別な日なのかよー?」と聞いたら、
「あらまぁ、キミはこのオール2の日がどういう日か知らなかったの?」と、まるで知らないのが悪い事のように、不機嫌なミッチー。
「さぁ…?」と首をかしげるボクに、ミッチーはちょっと気取った様子で、
「あのね、このオール2の日と言えばね、このお部屋の女王様のお誕生日なのよ」
ヘェー、そうだったのか。今日はミッチーの誕生日だったんだ。
これでいつもと違うムードのなぞが解けた。
「ふんふん」と納得のボクに
「ところでキミからのプレゼントは?」と思いがけない催促。
(しまった、聞かなければよかった)と後悔しつつ、気を取り直し、
「もちろんあるよ。ちょっと目をつぶってごらん」と言った後で、
ミッチーのほっぺに、チューッと熱いキッスを贈ってやったボク。

                2002年初めに戻る 
                   
                 トップへ戻る    



   3月22日
 ネット活動から離れている間に、いつの間にか春らんまん。今年は桜の花も例年より早くひらいたようだ。
皆さんとご無沙汰している間、ボクの心配はただ一つ…。こんなに長いことお話できないでいたら、ボクはみんなに忘れられてしまうんじゃないか…って、気が気じゃなかったよ。まったくミッチーの奴のお陰でとんだトバッチリを受けちまった。
 ミッチーの身に何が起こったかと言うと、持病の腰痛が突然大爆発を起こしちゃって、ニ週間程身動きできない状態になってしまったんだ。いやー、救急車で病院に運ばれた時は、どうなってしまうんだろうと思ったよ。土曜日の夜間だったから、詳しい検査もできず、レントゲンの結果骨には異常なしという事で、痛み止めの座薬とシップの応急処置だけしてもらって、その晩帰って来たんだけど、それからというもの、しばらくは寝返りも打てない状態になって悲惨だったなぁ。
日常生活でボク達が手を使って何気なくやっている事を、不自然な格好で足でやらかすミッチーなので、「もうこれ以上無理な格好はさせないでくれ〜」って体が悲鳴をあげたんだろうな。手の仕事の分も足にさせているミッチーにとって、座れないくらいに腰を痛めたという事は、本当に自分では何もできないという事。痛みとなさけなさとで涙と鼻水流し、まずい顔がますますグチャグチャになって、とても見られたものではなかったなぁ。ベソかきながら、
「そこで見てないで、こっちへ来て涙ぐらい拭いてよ」なんて八つ当りして来るし、ボクも逃げ出したいほどだったよ。   
 ミッチーの事を心配してくれる人達からは、「ゆっくり治して下さい」とのメッセージが寄せられているんだけど、少し痛みが和らぐと動きたがるので、ボクはブレーキをかけるのに一苦労。
「私の体はバカだから、あまり長く寝ていたら、今までできていた事も忘れちゃってできなくなりそうだから、一時間でも早く動いて思い出してもらわなくっちゃ」というので、あせっている模様。ミッチーの理屈も分らないでもないが、あんまりあせって又痛める事になったら、泣くに泣けないもんね。 
 今やっと少し座椅子に座れるようになったところ。でもまだまだ寝た状態から自分で起き上がるのに大変な思いをしているようだ。今年の春はミッチーにとって、ちょっぴりきびしいリハビリの季節になりそう。




                            2002年初めに戻る 


                             トップへ戻る       




     4月2日
 桜の季節もこの辺ではもう終りかな。
 何とか電動車椅子の運転を復活させたミッチー、今年の桜が完全に散ってしまうまでに眺めて来ようと、外に飛び出した。家でじっとしていると上着を羽織っていてもいいくらいだけど、春の陽射しがふりそそぐ外に出ると、冬場とは逆に一枚脱ぎたくなるようだ。
 こんな一番いい時期に外へ出られるようになった喜びに浸りながら、桜を捜して進むうちに、ノドが渇いてしまい、途中のお店でジュースと、それにお菓子までしっかり買い込んでしまうという、丸っきりいつものパターン。
 毎年桜の花が咲く場所に行ってみると、ちょうど満開で重たげに道の方まで広がっている枝が、「いらっしゃい」と歓迎してくれているようだったとか。ちょっと風が吹くと上からひひらひらと舞い落ちる桜の花吹雪を浴びながら、道端でジュースをごくごく、お菓子をぱくぱく…。今年もめでたく“花よりだんご”が実現した訳だ。
 この部屋へ帰って来て、「はい、ロン君おみやげ」と、ボクの前にお菓子の空箱をポイッ! おぉー、なんて優しい奴なんだ、ミッチーは…。ボクも何かお返ししなくっちゃね。考えとこうっと!



        4月11日
 もう3ヶ月位前になるかなー、
「ロン君、今日はあなたの写真撮ってあげるわ。いい顔してね」
なんて言って、写真を撮ってくれたんだ。だけどね、それがミッチーの安物のインスタントカメラだったんで、
「このハンサムボーイを撮るのに、そんな安物のカメラ使うのか!」って文句言ってやった。でもミッチー全然平気な顔で
「本物のハンサムボーイは道具なんか選ばないものよ。カメラがどうであれ、カメラマンの腕がどうであれ、あなたならカッコ良く写るから、まぁ見てらっしゃい!」と自信満々。そう言われたら、そんな気にもなって、「えへへ…」と照れ笑いのボクだった。
 先日、あの時の写真ができて来たと言って見せてくれた。ボクは今まで自分の姿を見た事なかったんだけど、なるほど結構いい男じゃん!
 今日はなんとそのハンサムボーイの写真を“ミッチーのらくがき帳”中のボクのコーナーに貼ってくれた。今まで一時的な間に合わせに、ミッチーがパソコンで描いたヘタッピーなボクの似顔絵を貼ってあったんだけど、やっと本物のボクを皆さんに見てもらえる。
 さぁこれからミッチーの掲示版や、パソコンの受信トレイに、ボクへのメッセージや、ファンメールが殺到することだろう。



     
4月22日
 昨日一日中降り続いた雨もやんで、気持ちのいい青空。
 今日はミッチーの一番下の弟が天国へ旅立った召天記念日。
 ミッチーとその弟とは年齢が十七も離れていて、小さい時は姉弟というより、保育園の保母と園児みたいな感じだったんだって。「かー君」と呼んで、随分遊び相手にもなっていたみたいだ。動きの取れないミッチーが遊び相手をするんだから、当然家の中で積み木やお絵描き程度になってしまい、もう少し外で活発に遊ばせた方がいいんだけど…と、心を痛めていたそうだ。そのミッチーの漠然とした不安が現実のものとなって、友達とうまく遊べない子になり、段々いじめられっ子になってしまったんだって。小学校の高学年の時には一時学校に行けない精神状態に追い込まれ、その原因の一つが姉貴であるミッチーの体にあるという事が分って,もうその時は一緒に泣くしかなかったとか…。その後少し立ち直って、何とか学校には行けるようになったけど、相変わらずいじめられる状況は続いていたそうだ。中学を卒業すると、いじめていた奴らはかー君と違う高校へ進んだから、やっとびくびくムードから脱出できたと喜んでいたらしいんだが、そのいじめっ子達は入学したばかりの高校でも問題を起こし、停学処分になり、退屈になったので、又かー君を標的にし、巧みな方法で呼び出しをかけるようになったらしい。その前の晩、いつものようにお風呂に入って寝た筈のかー君なのに、翌早朝鳴り響く電話で、かー君が交通事故で重体と聞かされ、全然ピンと来ないままかー君の寝ている筈の部屋をのぞいたら、布団はカラッポだったという。いつ呼び出されたのかも分らないまま、かー君はいじめっ子達がジグザグ運転で暴走するトラックの荷台から振り落とされて、帰らぬ人となってしまった…。
 あれから十三年、相変わらず尾を引くいじめや幼児虐待などの社会問題に胸を痛めながら、そんな犠牲者をなくす為にも…とボランティアグループの若者達とも積極的に交流し、お互いに理解を深め合っているミッチーなのだ。


      4月27日
 近頃ミッチーの部屋によく顔を見せてくれる女性がいる。以前から教会で顔見知りだったようだけど、親しくなったのは、彼女が携帯メールをするようになってから…。 
 不景気のあおりで前に彼女が勤めていた会社がつぶれて、しばらく失業状態で、時間だけはたっぷりあったから、ミッチーとメールのやりとりをしたり、この部屋へも遊びに来てくれるようになった。 これと言って何の取り柄もないミッチーなのに、どういう訳か人からよく打ち明け話をされるようだ。彼女も色々な話を持って来ては、ミッチーから一言二言もらったり、息抜きにパソコンでゲームをしたり…。本当にそのくらいの事なんだけど、そんなミッチーとの交流を続けているうちに、長い間の夢だったヘルパーとしての道がひらかれ、今一生懸命仕事に打ち込んでいる。
 その彼女が先日、この部屋にもう一人のお客様を連れて来てくれた。彼女の仕事場の先輩で、彼女からミッチーの噂を聞いて、一度会いたいと思い、来てくれたのだという。
 初対面だというのに、まぁ話がはずむ事といったら…。いきなりお互いの年齢の話などして大爆笑。外で聞いたらきっと10人ぐらいいるように思われた事だろう。
 ミッチーがひらいたこのページをのぞいてから、座椅子の肘かけにぶらさがっているボクの存在にもやっと気づいて、頭や顔をなでてくれたり、握手してくれたり、 ポシェット の中をのぞいたり…。実にゆかいなオバチャンだ。
 楽しいお友達が又一人増えて、よかったねぇ、ミッチー!

                    2002年初めに戻る      
                      トップへ戻る





       5月2日
  ミッチーがこの自分のホームページを開設してから、今日でちょうど一年。現在お互いの掲示板を行ったり来たりして、楽しく交流しているネットフレンドの一人に、一つ々々メールで教えてもらいながら、今日の形にして行った“ミッチーのらくがき帳”。ずっとそばで見て来たボクの頭にも今色々な事がよみがえって来る。 
 トップページと、中の2〜3のサブページ作って、インターネットの契約をしている所のホームページサービスサイトから、URLを取得した時のミッチーのきらきら輝いた顔…。
 しかしサーバー側へサイトをあげる時の転送設定がうまく行かず、首をかしげながら何十回もやり直していたっけ…。師匠の裏技でやっとネット上で自分のページが見られた時は、嬉しさのあまりボクを胴上げしてくれたほどだ。ネットにあげるファイルの名前はすべて半角英数文字で…と初めに教えられていたのに、いつの間にかその事が頭から抜けちゃって、イラストにカタカナのファイル名使っちゃったから、当然更新UPできなかったりとか、これでもかというくらい失敗を重ねていたなー。これはもうちゃんとした形になる前に師匠にも見離されちゃうなーと思ったものだが、この師匠が又ねばり強い人で、もうダメだよーとへこたれそうになるミッチーを励まし、根気良く教え続けてくれた。
 カウンターを設置し、掲示板も取り付け、段々にコーナーも増やし、この冬からはボクの自由日記のコーナーも新設して、一年間でゆっくりと今の形を作りあげて来たのだった。
 開設一周年を迎えて、まず師匠に感謝! そして、いつも見てくれる皆さんにも一言…と、トップページの一ヶ所に魔法をかけ、流れる文字で一周年記念のご挨拶を申し上げるミッチーだ。


       5月11日
 ミッチーのネットフレンドの一人が、恋人の彼と一緒に、ラブ゛ページを開設した。そこで自分達のお熱いデートの場面の写真や、おのろけ話など公開している。いつもミッチーとそのページをひらいては「やってられないよ」「勝手にしやがれ」と、パソコンの画面を指ではじいてしまうボク。「これが現在っ子というものなのよね」と、ミッチーも自分の若い頃としみじみ思い比べているようだ。
 こんなふうに堂々と恋人宣言をしているお二人さんだが、彼らにも一つだけ引っかかっている事があるようだ。それはラブラブのお二人さんにヤキモチを妬く人が一人いるらしい。その人にだけはこのラブページを見られたくないというので、このページのアドレスは公の場で発表せず、二人の信頼できる友人知人達にだけ直接メールで知らせているようだ。ミッチーにも知らせてくれたという事は、ミッチーも彼らに信頼されているという事になりそうだが、そのミッチーにくっついているボクの存在を彼らは知らない。(ウッシッシー)
 それはそうと、ミッチーにも自分のページのアドレスを知らせられない相手が一人いるらしいんだ。それは昔々その昔、ミッチーの女心を刺激した人…。この“ミッチーのらくがき帳”のポエムのページに何度か登場している人なんだ。その人がポエムのページを読んで、自分の事が書かれているのを知ったら…。そしてミッチーのその人への思いを知ったら…と、まったくバカバカしい事にこだわっているんだ。もちろん今はその人も、素敵な奥さんと中学生の子供とで理想的な家庭を築いているし、又パソコンによる読書クラブを結成して,ミッチーにも本の情報を送って来たりしているくらいだから、こんなミッチーの昔のらくがき読んだところで、心がゆさぶられるなんて事もありゃしないだろうし、今更ミッチーがそんな事にこだわる必要もないのにさ。まったく女心というヤツはややっこしいよ。


        5 月19日
 昨日は久し振りに薄日が射して、今日は五月晴れになってしばらく好天が続くという予報に喜んでいたんだけど、朝から段々と空が暗くなり始め、昼前には又雨が降り出す。本当に今年の5月はどうなっているんだろう。このまま梅雨に入ってしまうのかなぁ?
 今日はミッチーの周りにいる甥姪の中で一番小さな小学二年生のFちゃんのお誕生日。でもね、今日はお父さんとお母さんは二人のお兄ちゃん達の空手の試合の応援に朝からちょっぴり遠くへ出かけていて、Fちゃんは昨夜からすぐ近くのミッチーの家でもあるこのおばあちゃんの家にお泊りしていた。「私のお誕生日はどうなってしまうんだろう。おばあちゃんはケーキを買ってくれると言ったけど、本当は私手作りのケーキがいいなぁ」などと、昨夜はそんなことばかり考えながら、久し振りにおばあちゃんとまくらを並べて寝たのだった。
 今日のランチタイムにFちゃんのお誕生日パーティーをというおばあちゃんの提案で、Fちゃんがいつも慕っているいとこのAちゃんとYちゃんも呼んで、おじいちゃんが買って来てくれたお寿司やケーキやお菓子やジュースなどがいっぱい並んだテーブルをみんなで囲んだ。♪Happy Birthdayの歌をみんなで歌ッて、ケーキの上に立った八本のろうそくをFちゃんが吹き消して、おじいちゃんのカメラで記念写真も撮った。AちゃんとYちゃん、それにミッチー伯母さんさんからもささやかなプレゼントをもらったり、食事の後もAちゃんYちゃんと夕方までたっぷり遊べて、素敵なお誕生日の一日だった。よかったね、Fちゃん!
 あぁ、ボクもあんな素敵な誕生パーティーやってもらいたいよぉ。



                           2002年初めに戻る   

                             トップへ戻る  




          6月1日
 この春は何だか落ち着かない気候が続いていたけど、このところさすがに蒸し暑い日が多くなって来た。
 お昼前、ミッチーの所へお客様がみえていた。長年文通を続けている人のようだけど、仲々会えないみたいで、お互いに「お久しぶり!」なんていう挨拶を交していたっけ。
 ゴールデンウイーク過ぎに伊豆半島へ旅行に行くと言って、ミッチーをうらやましがらせていたが、今日は奥様と一緒にその時のお土産を届けてくれたのだ。雨にたたられてちょっびり苦い旅行になったようだが、ミッチーへのお土産はそんな苦い雨ならぬ、甘い飴の抹茶キャンディー。彼はよくあちこちへ旅行に出かけるが、その度にミッチーにお土産を買って来て送ってくれたりしていた。今度はお土産だけじゃなく、ご本人が顔を見せてくれたから、ミッチーにとってこれ以上のお土産はない。車をとめた所が気になると言って、ほんの少しの時間で帰ってしまったが、思いがけないご対面ですっかり上機嫌になったミッチーだ。
 ミッチーとの長年のおつき合いもほとんど手紙のやりとりだった彼も、最近やっとパソコンを購入したようだ。でもまだネットにつないでいないとのことで、「早くつないでね」なんてハッパかけていたっけ。本当にパソコンでメールのやり取りができるようになったら、ポストヘ手紙を入れに行く必要もなくなるし、この“ミッチーのらくがき帳”をのぞいてくれる人も増えるから、彼のパソコンが世界につながる日が 待ち遠しいみたいだ。



      6月25日
 ミ ッチーが一週間に一度お邪魔している所でよくオセロゲームをやっているらしい。ミッチーがよくそのゲームのことを話すから、「それってどんなゲームなんだ?」と聞いたら、「囲碁と挟み将棋をたして2で割ったようなものね」なんて、ますますチンプンカンプン。
 最初はそこで職員相手にやっていたようだが、各マス目に数字を入れたら、手足の動かない人でも口で数字を言うことによって置く場所を指定できるから、色々な人に楽しんでもらえそうだというミッチーの提案で、オセロ板のマス目に1〜64まで数字を書いてもらったらしい。そしたらねらい通りオセロ板を囲む人の数も増え、今ではミッチーの強敵揃い。帰ってから「あぁ今日も負けちゃった」とポツリ。
 この前、壁紙を捜すのにひらいたサイトで、偶然オセロゲームを見つけたから、さぁ大変! もう壁紙のことなんかどこかへ吹き飛んでしまい、その後しばらく暇さえあればそのゲームにかじりついている。あまりミッチーが一生懸命になるので、ついボクまでつられて「そこじゃないよ」なんて口出ししてしまい、「うるさいわね。キミは黙っててよ。私がやってるんだからぁ」とゲンコツを入れられる始末。どんなにやったってコンピューターなんかに勝てる訳ないんだけどねぇ。



                          2002年初めに戻る

                             トップへ戻る  





     7月7日
    ♪笹の葉サラサラ
    のき場にゆれて
    お星様キラキラ

    きんぎんすなご♪…

 今朝からミッチー、こんな歌を唄っていた。でも外は雨…。「おいおい、今日はお星様なんか出ないよ」と、横から突っついてやったら、「そうね、多分ダメでしょうね」と言って、唄うのをやめてしまったから、内心ホッとしたボク。。
 部屋の掃除をいい加減にやってから、二人の友達に七夕の残念メールを送ったりしていた。
 そしたら夕方になって思いがけなく雨がやんで青空も出て来たから、「まぁ」とミッチー。
「そうよね。今日はやっぱりこうでなくっちゃ! 一年に一回のデートの日が、梅雨末期で、雨が降って当然のような日なんだから、その意地悪を笑顔ではね返すような時があってもいいよね」
 そして夜はやっぱりミッチーのすんばらしき歌声をもう一度聞かされる羽目に…。




      7月17日
 この前の日記で、ミッチーが唄っていた七夕の歌を紹介したんだけど、ミッチーの先輩格の一人が歌詞の間違いを指摘してくれたらしい。
 最後の
♪きんぎんつなご♪と唄っていたところは、♪きんぎんすなご♪だと言うのだ。
 日頃から短歌などを詠み、日本文学に詳しい人からのご指摘とあって、間違いなかろうと、すぐに訂正したんだけど、ボクもミッチーもその「すなご」という言葉の意味がわからないので、その事を指摘してくれた先輩に尋ねてみた。
 「すなご」とは、金粉銀粉を吹きかけたきれいな紙のことだそうだ。よく願い事を書く短冊にそういう紙が使われるので、その紙の事が歌われているのだとのこと。
 そんな歌詞の意味も知らずに、勝手に思い込みの歌詞で唄い、得意げに紹介していたんだから、このコンビはまことにおめでたい!



  
   7月30日
 今のパソコンにつきあってもらってのミッチーのらくがきライフも早5年目を迎える。
かなり前からハードディスクの空き容量がなくなって来て、ひんぱんにディスクのクリーンアップ要求のメッセージが表示されるようになった。それで空きを作るための有効策を師匠から聞き出し、使わないプログラムを削除したり、取り込んだ画像や文書ファイルをフロッピーに移したりと色々やっていたなぁ。又ハードディスクの増設をと販売店に相談もちかけたりもしていたようだが、今のパソコンにお金をかけても、遅かれ早かれダメになる事は目に見えているからと買い換えを勧められて、貯金通帳とにらめっこしながら随分考えていたようだが、一大決心で買い換える事に決定!
もっか文書や画像の他にも、インターネットの“お気に入り”や、メールの“アドレス帳”のデータをフロッピーに移したりして、らくがきの引っ越しに追われている。
 5年の間にパソコンの世界も変っていて、新しい機種は操作方法も違うというし、ミッチーにとっては又一からのスタートとなりそうだ。


                   2002年初めに戻る        
                       トップへ戻る    



        
8月4日
夏休みで両親と鳥羽水族館の方へ一泊旅行して来た姪っ子の姉妹が、ミッチー伯母さんの所へおみやげを持って来てくれた。小さな四角い板に木彫りの青い小鳥をくっつけてある壁掛け飾りで、小鳥の上に「しあわせの青い鳥、いつも心にかっていたい」と、やさしい書体で書かれている。
 二人が帰った後、冷蔵庫の脇にその青い鳥の壁飾りをかけながら、「あの二人、私の幸せを願って買って来てくれたのね」と、それがいかにも気に入ったらしいミッチー。メル友さんの一人にも早速報告メールをしていた。
 あまりミッチーが幸せ気分に浸っているようなので、
「ミッチーの幸せっていったい何なの?」と、チョッピリ意地悪な質問をしてやった。
ところがどっこい全然平気な顔で、
「私の幸せはいっぱいあるわよ」と来た。
「おいしいものが食べられること。冷たいものが飲めること。暑い時には涼しい風に吹かれ、寒い時には暖かいこたつに入れること。たくさんの人とのふれあいや、君といつもケンカできること」
「そんならいつも幸せってことか?」
「まぁそういうことなんだけど、それが時々見えなくなるから、私の心にも青い鳥が必要なのよね」
「何言ってるかサッパリ分らないよ」
「そりゃあごもっとも。自分でも分らないんだから」
 あーぁ、ミッチーもこの連日の暑さでとうとうイカレちゃったか!


     8月18日
 ミッチーの新しいパートナーであるwindows XPというパソコンがこの部屋に来てから10日余り‥‥。これはノート型だから、画面とキーポードが一体化しているばかりか、スピーカーやマウスまでこの薄っぺらな機械の中に納まっているんだから、今までのデスクトップ型から見ると、とても考えられない。お陰でこの部屋も少し広くなったように感じられる。
 小さくなったその分だけ機械自体デリケートて、扱いには慎重さが要求されると言われていたので、ミッチーも不安だったようだ。そんな不安を抱えてでも、あえてノート型にチャレンジしたのは、スペースを取らないということの他に、電話線に関係なくどこででもネット活動ができると思ったかららしい。ところが購入後に確かめてみると、ミッチーが契約しているADSLというインターネットの接続システムでは、どうやらそれはダメらしいのだ。自分の確認ミスに、しばらく頭を抱えていたミッチーだけど、「いつまでくよくよしてたってしょうがないだろ。ショートステイなどで他へ行く時には。普段後回しになっているオフラインの仕事をやって来ればいいんだよ」と、お尻ペンペンしてやったら、やっと新しいパートナーに目を向け、いじり始めた。
 ひらがなが出なくなったり、アルファベットが出なかったり、はたまたホームページの転送設定ができなかったりと、そばで見てても、果たしてちゃんと使えるうになるのかなと首をひねったけど、何とか一つ々々さぐり出してるみたいだ。
 何も知らずにミッチーのような者の所に来てしまったパソコン君には気の毒なような気もするが、どうぞミッチーの良きパートーになってやって下さい。


    8月25日
  ミッチーのショートステイが近づいて来た。一週間に一度ディーサービスでお邪魔している所だし、そこへのショートステイも2度目だから、不安や心配はないようだが、その間ネット活動が全面ストップしてしまうのが、やはりちょっと寂しい様子。けどオフライン作業の住所録作りや、単語登録などをやっておくのに、新しいパートナーは連れて行くつもりのようなので、てっきりボクもおともすることになると思ったんだけど、ボクがぶらさがっている座椅子は置いて行くみたいなんだよなー。ボクだってちょっと興味があるから、「車椅子の肘掛にくっつけてよ」とおねだりしたら、「残念ながら車椅子には別の得体の知れない動物がしがみついて離れないから、ロン君はやっぱりお留守番ね」だってさ。いったいどんな奴なんだ、その車椅子にしがみついて離れない動物ってのは‥‥?。
 まぁいいか、ミッチーが帰って来て3日後には、ボクのファン達が会いに来てくれるという楽しみもあるし‥‥。

                2002年初めに戻る        
                       トップへ戻る 



      10月6日
 いやー、すっかりご無沙汰してしまった。
この一ヶ月あまりの間に、周りはすっかり秋のムード。夏の間汗かきどうしだったミッチーは、今は秋の花粉症に苦しめられ、汗に代わって今度は鼻水流す毎日。
 3週間ほど前には予定通りボクのファン達が会いに来てくれ、ミッチーの紹介により握手してくれたり、頭をなてなでしてくれたりと、にぎやかなひと時を過ごした。
その事を皆さんにご報告しようと思った矢先、ミッチーの新しい相棒(パソコン)の一部がストライキを起こしてしまった。幸いインターネットには支障のない部分だったので、掲示板やメールなどはできたんだけど、そのストライキ部分の原因が仲々つかめなかったので、ミッチーも落ち着かなくて、ボクの言う事など耳に入らなかったのだ。 販売店の人のお骨折りで、その原因がウイルスらしい事が判明。すぐにシステム上に見られるウイルスを駆除してもらった。そしたらしばらく立ち上がらなかったそのプログラムが見事復活。いやはや、ウイルスで一つのプログラムだけダメになるってこともあるんだね。 これでミッチーも一つかしこくなったことを期待したいところだが……。
 一件落着して、ようやくボクの言う事も耳に入るようになったみたいで、この“ロン日記”もめでたく再開したという訳だ。
 これからどんどんミッチーを突っついて、秋便りを載せるから、よろしくね。


      10月11日
  ミッチーのわがままにつき合ってくれているいつものヘルパーさんが、今日は子供の風邪の看病のためお休みしたので、ピンチヒッターの人が来てくれた。ミッチーとは初顔合わせだが、同年配ということで昔話などもばっちり通じて、すっかり意気投合。
 嬉しいことにホームページも時々のぞいてくれているみたいで、ボクのファンでもあるようだ。早速イスにぶら下がっているボクの所に寄って来てくれ、わいわいがやがや言いながら、握手してくれたり、足を引っ張ってくれたり…。これからサインを求める人もやって来そうだから、ボクもサインの練習しておかなきゃ!!
 人呼んで“アルツの女”というこの人…。その名前の由来にピンと来たボク達は、最後までその名前で遊ばせてもらった。さて、皆さんはこのニックネームの語源がお分かりだろうか?



      10月17日
 おとといだったかな、段ボール紙で作ったタコをボクの前に持って来て、
「このタコ君がロン君とお友達になりたいんだって。仲良くしてやってね」とミッチー。
「どうしたんだよ、そいつ?」とボクが聞いたら、
「今日は運動会でね。魚釣り競技に出たら、このタコ君が釣れたのよ。この裏側にお菓子の袋がついていたんだけど、タコ君が重くて動けないと言って怒るので、お菓子は取っちゃったんだ。このタコ君を怒らせるとスミを吹いて、そこらじゅう真っ黒けにされちゃうから、気をつけてね」
「ふ〜ん」……。
 その日はミッチーが一週間に一度ディーサービスでお邪魔している所の、記念すべき第一回目の運動会だったようだ。何でもやりたがり屋のミッチーが勇んで参加した事は言うまでもない。
 このタコ君を釣りあげた魚釣り競技でミッチー自身がやったことと言えば、渡された釣り竿の先に手を触れていただけ。釣り糸を大平洋の絵の描かれた大きな段ボール紙の壁の向こうへ投げこんでくれるのもお付きのスタッフなら、その壁の向こうで釣り糸にこのタコ君をつけてくれたのもスタッフだったそうだ。
 パン食い競争などは、長い物干し竿の両端をスタッフが持っていて、その竿に洗濯バサミではさんだパンの袋がぶら下がっているのだが、それぞれが取れる位置までスタッフが竿を上げ下げしてくれたんだって。
 一つ玉入れ競争だけはもう一工夫必要かな…なんて言っていた。
 欲張りなミッチーは、職員対抗の三輪車競争もやってみたかったらしいが…。
 ミッチーよりも重度で、リクライニングの車椅子に体を固定されているような仲間も何人かいるそうだが、その仲間達と久し振りに運動会気分を味わい、又少し心が豊かになったようだと言っている。 
 それにしても、これからこの怒りん坊のタコ君をどうしようか(?)


      10月21日
 大体毎朝八時頃まで布団から出て来ないミッチーが、昨日の朝はめずらしく六時頃起き出して、がさごそしてたと思ったら、七時頃からどこかへ出かけて行った。夕方になっても帰って来ないので、いったいどこへ行ったんだろうと思っていると、出かけてからちょうど十二時間後の夜の七時頃帰って来た。
「どこへ行ってたんだよぅ?」と聞いても、
「ふふふ。とってもいい所…」なんて言って、しばらくは一人で楽しんで居やがる。
「ほら、そこでタコ君も口をとがらせてるぞ」って脅かしてやったら、
「分かったわよ。今からゆっくりお裾分けするわ」と言ってようやく話してくれた。
 実は昨日はミッチーの母上の誕生日で、そのお祝いに妹一家が志摩の方へのグルメドライブを計画してくれ、ミッチーもそれに同乗せてもらい。おいしいものを食べて楽しい一日を過ごして来たらしい。
 行く時に寄った水族館ではきれいなお魚や珍しい海の動物たち、それにおりこうさんのイルカのショーなど見せてもらったらしい。 
 昼食は、この夏に妹一家が遊びに行った時に泊まったという料理旅館で食べたそうだが、伊勢海老コースの料理に、ほたてやサザエの残酷焼きもついていて、一度にこれほどのものが食べられるのは、自分の人生でも最初で最後だろう…なんて言っている。
 そこを出てから、又少し足をのばし、ミッチーにとって思い出深い所にあるお花屋さんに寄って、フラワーショッピングを楽しむ母上達につき合い、広い店内をぐるぐる回り、目の保養もさせてもらったようだ。
 「こんな素敵なバースディープレゼントを計画してくれる人がいたら、今の季節に誕生日を迎える人達は最高よね。私の誕生日なんて、ちょうど風邪の季節のど真ん中だから、みんなひーひー言っていて、それどころじゃないわ」なんてぼやくから
「何言ってんだよ。自分の誕生日でもないのに、同じ所へ連れて行ってもらったんだから、そういう人の娘であることを素直に喜べばいいだろ!」と叱ってやった。

    10月27日
 5日程前になるんだが、ミッチーがお菓子屋さんのホームページの掲示板に書き込みをしている時、普段使わない上の方のキーの一つを誤って押してしまったような気がしたんだけど、その時から文字入力がおかしくなった。所々とんでもない字が出てしまう。例えばひらがなにして「も」を押すと「0」が出たりして、さっぱり思い通りのらくがきができなくなった。誤って押してしまったそのキーをもう一度押せば、元の状態に戻りそうな気もするが、「どれだったっけ?」と聞かれても、ボクもそんなものおぼえてない。
 いつも何かと頼りにしている販売店の人に、すぐにSOSを発信したが、忙しかったみたいで、4日間程来てもらえず、その間メールも、掲示板への書き込みも全面ストップ。だからいつものようにネット仲間達に相談もできず、買ったばかりのNewパソを自分で壊してしまったような気分になって、かなり落ち込んでいた。
 昨日やっと販売店の人が来てくれて、状況説明をしたら、それだけですべて分かってくれ、「それは故障じゃないです」とすぐに安心させてくれた。
 一つのキーで4つの字が出せるようになっていると思っていたが、実は5つの字が出るキーもあって、その第5の字は、やはり上の方の“Num Lock”というキーを押す事によって有効になるらしい。通常の文字入力状態に戻すには、“Fn”という左下の小さなキーを押しながら、この“Num Lock”キーを押すと、おお、見事に戻ったじゃないか!
 「そう言えばワープロにも第5の字があったわね。何事も基本をしっかり頭に入れておかなくちゃダメね」と、しみじみミッチー。


      10月28日
 ミッチーがディーサービスでお世話になってる所の職員の中に、絵の上手な人がいるらしい。
 何かの行事の時のポスターなどすべて彼の作品のようだが、この前の運動会のプログラムに、ミッチーの似顔絵を貼り付けて、プレゼントしてくれたそうだ。
「ねぇ、この絵、ホームページの自己紹介の所に入れようかな」
「うーん、それはちょっと考えた方がいいよ」
「どうして?」
「似すぎていて、気味が悪い!」
「こら〜ッ!!」………
 コテンコテンにやられることを覚悟で忠告してやったのに、これまで入れていたあり合わせの絵に変えて、とうとうその似顔絵を入れてしまった。
あーぁ、アクセス数減っても知らないぞ。 


                 2002年初めに戻る        
                       トップへ戻る 


      11月4日
 早くもミッチーの所に、注文してあった年賀葉書が届いた。いとこの一人が郵便局に勤めていて、毎年早くから注文を取りに来てくれるそうだ。そしてこの葉書が届くと当然年賀状作りのことを考えなければならない。
 そういえば、この春にパソコン買ったメル友さんの一人が、今年はパソコンで年賀状を作ろうと意気込んでいたらしいが、いざやってみようとなると、やり方が分からない。ちょうどそんな時、年賀状作りの講習会のチラシを見つけ、待ってましたとばかりに受講の申し込みをしたらしい。
「そういえば今夜からだよね。Kさんの年賀状作りの講習」
「そう、今夜と明日の二晩でみっちり勉強して来るって言ってたわ」
「その勉強の成果がどう出るか楽しみだね」
「そうね。でもその前に自分の年賀状作りの事を考えなきゃ。毎年同じようなものになってしまうのよね。何かいいアイデアはない?」
「うーん、そうだなぁ。ボクの羽織はかま姿の写真を載せるとか…」
「そんな事するくらいなら、自分が振り袖ででも着ちゃうわ」
「おいおい、正月早々そんなおっかないもの送りつけられたら、みんなけつまづいて、新しい年のスタートが切れないじゃないか」
「じゃあ、ロン君にだけ送るわ!」
 うーん、これはもう暮れからしばらくの間どこかへ避難しとかなきゃ!!


      11月14日
  ミッチールームで6〜7年働いてくれていたハンディークリーナーの吸じん力が低下して、髪の毛なんか吸ってくれなくなったので、この辺でお暇をとらそうと、一大決心で新しいのを購入した。
 前のは充電式だったから、コンセントのない所でも使えるという利点はあったんだけど、その反面、長い時間使えなかったので、今度のはコンセントに差し込んで使うコード式にしたようだ。まぁコードの長さも5メートルあるから、狭い自分の部屋の掃除には十分だと思ったのだ。
 昨夜その試運転をして、使い心地を確かめていた。2,1キロと前のより重量が重くなったので、ミッチーの片足に引っかけて動かすにはちょっと大変そうだけど、吸じん力の良さにはボクも感激だ。
  だからさすがにモーターの音も勇ましい。このクリーナーを使っている時、ミッチーに話しかけても何言ってるかさっぱり分からないらしい。という事は…、えへへ、その音を利用した愉快な遊びを思いついた。 これからミッチーが部屋の掃除をしている時は、何を言っても通じないという事は、逆に言えば、何を言ってもいっこうにおかまいなしという事だ。
 よーし、これから勝手気ままなミッチーの悪口でも思いっきり叫んで、うさ晴らしをしてやるぞぉ!


       11月26日
  先日の日曜日は、ミッチーが行ってる教会の男性教会員と、別の教会の女性との婚約式があったみたいだ。
 男性は学校の教師で、その職業的なセンスが教会でも用いられ、日曜学校の先生としての奉仕もしているらしい。子供を相手にする事が多いせいか、ミッチーの目には飛んだり跳ねたりのイメージが強く、この人が結婚なんて大丈夫かなぁと心配もしていたようだ。 
  一方、相手の女性は別の教会の人だから、ミッチーとは今まで顔を合わせる機会もなく、先日の婚約式で初めて会ったという。しっとりと落ち着いた感じの人で、なるほどこの人なら彼の奥さんになっても大丈夫と思ったそうだ。
 「やっぱり神様はそれぞれにふさわしい相手を選んで下さるのね。私にもロン君という素晴らしいケンカ相手をそばに置いてくれているし…」
「ちぇっ、冗談じゃないよ。ボクだってそんなしっとりとした女性と出会ってみたいよ」
「君にはそんな人は似合わないから、私のそばに置いてくれたんじゃない」
「イヤだイヤだ。そんなの不公平だ。神様に抗議してやる!」




                  2002年初めに戻る        
                       トップへ戻る                   


        12月5日
  ボクの迷惑など全然気にもとめず、いつも調子っ外れの歌をがなりたててるミッチーだが、そのミッチーの遊び仲間の中に、言語障害者顔負けのすんばらしき歌声で売り込んでる歌手がいるらしい。先日その人からカラオケに行かないかと誘われ、ミッチーも久し振りにフィーバーして来たようだ。
 彼の歌は半端な外れ方じゃなく、聞こえる範囲内にいる者は最初から最後までお腹を抱えて爆笑する程の歌だという。
「ミッチーの歌に慣らされてるボクでも笑っちゃうかな?」
「そりゃあもうロン君なんか笑い転げてどこまでも行っちゃうかもね」
「そんなに言われるとちょっと聞いてみたいなぁ」
「それじゃあ今度テープに入れて来てあげるわ。寂しい時や悲しい時に聞いたら、きっとそんな気分吹き飛んじゃうわよ」
 なーるほど、どんなものにも活かされる使い道があるって訳だ。


       12月12日
 ミッチーがディーサービスを利用している所の職員の中に、遊び心抜群の人がいるらしい。
 何かにつけ、よく回転する頭から痛快な言葉を出して笑わせてくれたり、色々楽しませてくれるようだが、ミッチーが一番わくわくするのは彼女が入浴介助に回った時。何か事故でも起こったら、その場に居合わせた職員の責任が問われるので、入浴介助などは一番慎重さが要求される部分で、中には神経質になるくらいあちこちに気を配っている人もいる。そんな中彼女は状況の許せる時を見計らって、広い浴槽の中でミッチーをお魚のように泳がせてくれるのだ。一度そんなところを職員仲間に見つかって注意されたから、その後はミッチーの方からの要求は控えていたようだが、昨日は又久し振りにお魚になれたと言って、大喜びで帰って来た。
 ミッチーのようなはねっかえりオバサンには、こういうタイプの職員さんは貴重な存在なのだ。    


     12月22日
 この前の土・日はミッチーの一応の遊び納めとなったようだ。何だか訳の分からないグループのクリスマス会に呼ばれて、歌って踊って夜遅くまで大フィーバーして来たかと思えば、そのあくる日にはお隣の市で福祉展示会があって、そこへバリアフリーの旅行会社の人が来るというので行って来たりと、楽しい時間をひと足早いクリスマスプレゼントにもらってご機嫌。
 「二日間楽しんだんだから、さぁミッチー、これから年賀状作りだね」と、ボクにせかされても、今回は仲々エンジンの掛かりが悪く、やり始めたのは週の半ば過ぎ。それでも何とか昨日書き上げ、今日ポストへ入れて来たようだ。
 そして今日はクリスマスショッピングとでもいうか、母上様のほしがっていた帽子と手袋を買って来て渡していた。気に入ってくれるかどうか心配もあったようだが、すぐにかぶってくれ、あったかいと言って、結局寝るまで脱がなかったから、ボクが脱帽してしまった。(なんじゃそれ)
 さぁこれから、その他のこまごましたことを片づけなから、新しい年に向けて、ホームページの壁紙探しや、2年目を迎えるボクのコーナーの新しいページも作ってもらわなくっちゃね。

     12月26日
 昨日のクリスマスは、ちょうど出先から帰ったミッチーの所へ、サンタクロースが続けて三組の人を送りこんでくれた。
 その中の一組は中年男性とヤングレディーのカップルだったんだけど、なんと彼らはミッチーの所へLOVE宣言に来たらしいのだ。 いつも冗談ばかり言い合っている人達だから、最初はそのいつもの事だと思っていたんだけど、至って大真面目だという事が分かって、思わず「おいおい…」
 周りに反対されることは分かっているから、そのことが余計彼らを燃えさせているのかも知れない。
 何だかミッチーも段々この二人の事がいいなぁと思えるようになって来たようで、帰り際には「頑張ってね」と、二人に応援の言葉を贈っていた。
 ミッチーも一生に一度ぐらいはこんな相思相愛の恋がしてみたいだろうなぁ。


      12月29日
 今年も残すところ後2日。
皆さんにはどんな一年だっただろうか?
こちらはボクのこのページができて、喜んでた矢先、ミッチーが腰痛でダウンしてしまうというアクシデントがあり、どうなることかと気をもんだが、何とかネットにも復帰でき、後半はこの部屋にも色々な人が出入りしたり、ミッチーの方からも遊びに出て行く元気を盛り返して、ハッピーエンドの年となりそうだ。
 今、新しい年のボクのページを作ってくれているようだ。
そこへ又どんなおしゃべりが載せられるのか楽しみだ。
 どうぞ皆さん、新しい年も、ボクのページを含めた、この“ミッチーのらくがき帳”をよろしくお願いしまーす。


                  2002年初めに戻る        
                       トップへ戻る      



2002年

 2月 3月  
4月

 5月  6月 7月

 8月   10月 
 
 11月  12月