1月11日
父上様の四十九日の法要。
本当はまだ四十日目なんじゃが、お寺さんの都合や、遅いより早い方がええらしいんで、今日にしたっちゅうことや。
妹弟の家族らが集まってくれ、お墓とお寺と自宅でお経をもろて、その後父上様の祭壇を前に、共に昼食の膳を囲んどった。
これで父上様も天国の座に落ち着けるそうや。
さぁ、ミッチーらも新しい自分の毎日に向かって行かんとな。
皆さん、今年もわしと一緒に応援したってや。


      1月21日

 
相変わらず二次障害の体の痛みにお付き合いのミッチー。
右足の付け根の間接の痛みとは、もう5〜6年つきおうとるが、最近小奴がますます元気になりおって、立ち上がった直後の動きを邪魔するんで、なだめるのに一苦労しとる
自力では立てんようになって、立たしてもろとるが、その介助者にかかる負担も段々重なって来とるのが悩みの種。
少し高い椅子に座っとれば、自分も介助者も楽に立たしてもらえることは分かっとるが、高い椅子に座ったまんまやったら、ミッチーは何もできん。
ちょっとでも自分で何かかんかやっとりたいいとねばって、畳の上にぺったんこと座るか、座椅子に座って過ごしとる。
そのミッチーの現状を見とる相談員さんが、必要に応じて上げ下げができる椅子があるよと教えてくれ、市内のディーサービスセンターに、今はつこてないそんな椅子があるんで、ちょっと借りて来て見せたる言うて、持って来てくれた。
電動式でその昇降操作は右肘かけについた丸い機具をちょっと押し上げたり、押し下げたりの軽いタッチでできる。
ミッチーの右手がそこに行った時は手でもできるし、利き足の左足でも届く範囲なんで、もちろん昇降操作に問罪なし。
難点言うたら、かなり重量があって、一人では持ち運べんことと、回転機能がないことや。
カタログも取り寄せてくれたっちゅうことやさか、もうちょっと軽量型で、回転もできるタイプのものがあったら、購入するつもりのようや。



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       2月8日
 
昔からの観光名所の一つ、鬼ヶ城では、入り口を広げる計画があって、それに伴い中の店舗も移転することになり、今月いっぱいで休業するそうや。
これから一年間お休みする店舗の中に、“カフェラッキー”っちゅうイタリア料理の店があるそうやが、ミッチーの奴、今日はめずらしくそんなとこへランチタイムに行っとったらしい。
教会の婦人会の新年昼食会をそこですることになり、普段婦人会などへ顔を出さないミッチーも、牧師先生達のお誘いに預かったという訳や。
サラダ、かぼちゃのスープ、パスタ、コーヒーのコースで、1050円なり。
教会の中での食事会には時々お仲間入りさせてもろとるミッチーじゃが、そこの一般的な椅子はミッチーのお尻には合わんので、ミッチーと介助してくれる人だけ下で食べるのがいつものパターンで、せっかくの交流のチャンスを台無しにしとったが、今日は折りたたみ車椅子持ってったんで、ミッチーもみんなと同じテーブル囲むことができて、それが何より嬉しかったようや。
まだ2月やっちゅうのに、ぽかぽか春のような一日やったし、そこからながめる海もきれいで、ミッチーの心もほんわかムードのひと時じゃったろう。
よかったのう。ミッチー。
それにしてもみやげの一つぐらい買うて来てもええやろに、まったくもう…。

         2月12日
 以前値札つきプレゼントを贈ってまい、相手からそれを指摘され、ミッチー自身も大爆笑したことがあったようじゃが、今日しでかしたことはその第2弾とでもいうものかいのう。
ある友達に自作の詩をプレゼントしようと本人に渡したところ、
「これ、もう一度簡単にプリントできる?」と聞かれたんで、「どうして}と聞き返したら、
「一字直したら完璧になるんやけど、間違ってる字が一つあるんやよ」って言う。
ドキリとしたミッチー、
「そう、どこやろ?」とのぞきこみ、見直しとったが、分からん様子。
「間違っているのはここなんやよ」と指摘されても
「どんな字やったっけ?」てな具合。
相手にくわしゅう説明してもろて、やっとこさ
「あぁ、そうやったね」と納得。
来週別の用事もかねてもう一度来るっちゅうから、それまでに問題の一文字を入れ替えてプリントしとく約束になったようや。
ついでに自筆のサインも入れようやなんて、叉調子にのってそんなこと…!


               
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         3月33日
 今年もオール2の日にめでたく誕生日を迎え、左右の数字入れ替えて25才になったとみんなにふれ回っとるミッチーじゃが、せっかく半分以上若返ったんやから、新しいことでも始めようかっちゅうんで、なんと英語の勉強を始めたそうや。
ずっと学校の教師やっとってから、現役を退いた人が、突然ミッチーらの前に、
「何でも屋でござーい。ご用はありませんか」と現れてくれ、広い世の中にはこんな人もおるんかと、わしもちょっと戸惑ったくらいじゃが、なんせ日頃から身の程も知らず欲張っとるミッチーなんで、ほんではと早速二つのことを頼んだんや。
その一つが英語を教えてもらうことって訳で、そしたら他にもそんなことを望む人がおったもんで、ほんでは一生にやりましょか…ってことになって、その一人の人の部屋に押し掛け、先生一人に生徒三人っちゅぅ英語教室ができたんや。
これから毎週月曜日の午前中に開かれるそうや。
まぁ、ミッチーが英語の勉強したって話せる訳もないんやさか、ミッチーが英語習うより、周りの人がミッチー語を習うてくれる方がええんやけどなぁ。

    3月11日
 何があったんか知らんが、今日はミッチー朝からめそめそしとって。ごはん食べてこの部屋へ戻った途端、わあーっと大泣きや。
わしが何言うても耳に入らん感じで、2時間くらい涙と鼻水で顔中ぐちゃぐちゃにしながらしゃくり上げとった。
母上様も2〜3回顔を拭いてくれとったが、仲々おさまらんので、わしに手ぇ合わして退散や。
いっつも色んな人の言い分聞いとるのに、自分の言いたいことは仲々言えんミッチーなんで、たまにこうやって大爆発起こすんや。
まったくええ歳こいて困ったもんやで。

     3月28日
 父上も天国の座に落ち着いたじゃろうし、母上も叉カラオケなど楽しんでくれるようになったんで、ミッチーも叉自分の部屋で寝起きするようになった。
朝起きあがるのが大変になったミッチーは、起きんならん時刻の一時間前から体動かしとらなあかんので、今のミッチーは一人の部屋で寝る必要があるんや。
寂しいさか一緒に寝ようっちゅう母上の要望に応え、色んなこと覚悟でしばらく茶の間で母上と一緒に寝とったけど、朝の自分の大変な起き様を見せとうないミッチーは、母上に起こしてもらうことに徹しとった。
じゃが母上も毎朝起きがけにミッチーの体を起こす重労働を課せられると、つい愚痴やぼやきも出てしまう。
ミッチーはそれが耐えられんようになったんや。
ちょっと前に、ミッチーのほしかった回転機能つきの昇降座椅子も見つかり購入したんで、毎朝一人で死闘を繰り広げ、その椅子に座って、母上が朝ご飯に呼びに来るのを待っとる。
ミッチーの意地っ張りの「おはよう」の挨拶はいつまで続くかのう。


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         4月24日
 今日は弟君の誕生日。
ミッチーが小学校へ入学して間もなく生まれた弟や。
女の子二人のところへ生まれた男の子やったさか、父上は大喜びやったとか。
ミッチーの学校へ付き添う母上と一緒に、赤ちゃん時代の3年間はずっとミッチーの学校生活につき合わされたんやって。
幼稚園の頃から負けず嫌いで、毎日一番のりせえな気が済まんで、彼より早い子がおった日などは舞い戻って来たっちゅう話や。
その時その時に興味をもったことには情熱をもって取り組んで、真面目すぎるくらい真面目な性格。
今は亡くなった父上が彼にのりうつったかのように、よう植木いじりをしとる。
次々とふりかかる人生の荒波の中で、自分の道をさぐっとる彼を、色んな角度から励ましとるミッチーや。




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        5月16日
一番ちっこい5才の姪っ子のPちゃん、待ちに待った幼稚園に4月から行き始めたとこなんやけど、早くも登園拒否を起こしてしもうて、周りの大人らを悩ませとる。
活発で全然人見知りもしやへんし、幼稚園へ行く日を指折り数え待っとったような子なもんで、まさか嫌がって行かんようになるやなんて…。
強いて気になっとったこと言うたら、リーダーシップをとりすぎるっちゅうか、誰でも彼でも自分の思い通りに引っ張って行こうとするようなとこがあって、大人や少し大きい子供らからは「生意気な奴」と思われ、敬遠されがちやったが…。
兄ちゃん姉ちゃんらとはかなり歳の離れた末っ子やさか、家族からはもちろん可愛がられとるが、その反面、あれもダメ、これもあかんって押さえつけられることも多かったやろさか、家族以外の人と接する時はその反動でちょっと周りの者らの真似もしたかったんやろ。
誰でも周りの者らの真似をしながら育つんやさか、別にそれが悪いっちゅうことでもないんじゃがのう。
今まで大人と過ごすことが多かったPちゃん、テレビやビデオを見たり、独り遊びをすることの多かったPちゃんにも、あこがれとった幼稚園へ行くようになって、集団生活(社会生活)のルールっちゅうもんを学ぶ機会が与えられた訳や。
Pちゃんと周りの者らがこの山をどう乗り越えて行くかやなぁ。
うーん…。



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        6月13日
この近くに、低料金で飲食物の持ち込みもOK。
家族や友達など気の合った者同士、あるいは一人でも気軽に楽しめるっちゅうカラオケステージがあって、そこのオーナーはミッチーのこともよう知っとる人なもんで、道で会う度「おいでよ」と誘ってくれとるんで、いっぺん行って来るっちゅうて、のりこんでった。
一時間ほどオーナーはんも一緒につきおうてくれて、旧曲のヒットパレードとなったそうや。
ミッチーの知っとる古くさい歌を一緒に楽しめる人っちゅうと、そのオーナーはんもオバンかオジンに違いないなぁ。
その証拠がもう一つ…。
これからの連絡用にっちゅうんで、携帯のアドレス教えてもろて来て、早速テスト送信しとったが、仲々送られへん。
「どれ、ちょっと見せてみぃ」言うて、書いてもろて来たメモ見たら、それにはアットマークっちゅうもんがあらへんのや!
「アットマークつけなあかんで。どこぞにアットマークつけたりぃや」む
「どこにつければいいの?」
「そんなもん知るかいな」




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      7月30日
 この夏はミッチーの父上の初盆や。
仏教では仏様になった人が地上の自分の家に帰って来るのがお盆とされちょるが、天国へ旅立ってから、初めて家に帰って来るのが初盆ちゅうことや。
花嫁さんに例えたら、初めてのお里帰りに当たるかいのう。
そやからミッチー家ではそろそろ父上を迎える準備にあわただしゅうなっとる。
座敷の畳を替えたり、初盆用の仏壇や提灯などが届いて、父上の霊のお帰りを待つばかりじゃ。
クリスチャンのミッチーには、このような仏教的な行事には、本当はついて行けんみたいじゃが、少数派の弱みで形だけ右へ習えってとこじゃろうか。
これからの20日間程は普段にも増してじっと我慢の子でいようちゅう覚悟のミッチーや。



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       8月8日
昨非の夕方、お寺の和尚さんにおいで願い、母上様、ミッチー達姉弟に姪っ子ちゃん、伯父さん夫妻の座する前でお経を頂戴し、父上様をお迎えや。
お経の代わりに「お帰りなさい」と、ミッチー語の心の声で父上様と向き合うた。
「子供の頃、パパさんが出張でよく名古屋とか大阪へ行ったんだけど、その時のお土産が楽しみでねぇ。天国のお土産って何だろう?」 などと言うったミッチーじゃ。
そう言ゃあ昨日は女子バレーのワールドグランプリが開幕したさか、ミッチーの楽しみの一つをお土産にと、父上が持って来てくれたんかも知れんのう。
まだまだ後から気づくお土産もいっぱいありそうや。


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     9月13日
 今年は梅雨明けもはっきりせんし、夏らしい日もあんまりなかったような感じじゃのう。
朝晩涼しゅうなって、秋の雰囲気の彼岸花もちらほら咲いとる。
 お彼岸を前に、今日はミッチーの行っとるキリスト教会でも召天者記念礼拝が捧げられたっちゅうことや。
先に天に召された人達の写真を前に、賛美歌を歌い、牧師先生のメッセージを聞き、一人の男性教会員が、写真の中にあるご自分の奥様の生き様を証しされたそうや。
小学校三年生の時難病を発病して以来、病気と闘い続けた人生。
自分は結婚などせんと思とったらしいが、ちょっぴり強引なご主人のプロポーズに負けて結婚。
その後も大腸ガンなど新たな病との戦いも続けながら、患者の立場に立った医療の仕事がしたいと、看護士の勉強にも意欲的に励んどったそうや。
「あんなふうに旦那様に証しされるような人だから、きっと他の多くの人達にも影響を与えたんでしょうね」
「そうやろなぁ。もしミッチーが先に召されたら、わしが大々的にミッチー人生を証ししたるでな」
「け、結構でございますわよ!」



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 10月17日
 「りきまるさん、私ちょっと来週半ば、ミッチー介助修行のお手伝いに行って来るからよろしくね」
「何やそれ?」…
 一言二言聞いただけやとさっぱり要領を得んミッチー語を、順序良う問い直してみると、まぁこういうことらしい。
 以前ディーサービスやショートスティでも利用したことのある施設なんやけど、その頃とは職員らもほとんど入れ替わってもうたんで、いざという時利用の再手続きをしておく方がいいと相談員の人に言われ、その為の書類上の手続きだけは昨年したんやが、実際に利用せんまま一年経ってしもたんで、ここら辺でちょっくら利用しとく方がええんやないかというんで、それではまいりましょと21日〜23日までの2泊3日の予定でショートスティするそうや。
始めてミッチーにかかわってくれる職員達に、ミッチー介助の修行の機会を与えようというのが、今回のショートスティのミッチー側の利用理由や。
もちろん表向きは、家庭介助者の緊急時の為の予行練習ということになるやろが…。

      10月20日
 今日はミッチーの母上様のお誕生日や。
朝から妹君がケーキを持って来てくれたり、夜には弟君がチャーハン作って来てくれたりと、いつもあれこれ気苦労の絶えない母上様も今日はちょっぴりハッピー気分になったじゃろう。
お陰でミッチーも妹君や弟君の持って来たご馳走にあずかれたって訳や。
「母上様の為のご馳走食べるだけでええんか?」って言うたら、
「いつも一緒にいる私は、愚痴やぼやきを毎日いっぱい聞いてやってるから、それでもう十分よ」やってさ。
どんなことにも都合のええ理屈はつけられるものなんやなぁ。
ほんまに感心するわ。






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       11月10日
 最近近くに新しい喫茶店がオープンして、ミッチーの楽しみが一つ増えたようや。
若いご夫婦が始めた小さな店やが、段差は一段3センチ位のがあるだけやもんで、電動車椅子でも辛うじて入って行けるのがミッチーには魅力的のようや。
ただ一つ問題なんは、店の前が駐車場になっとるんで、入り口のすぐ前に車を置かれるとミッチーなどは出入りができんようになること。
この前も、入る時は店の中にも他のお客さんがおらなんだんで、楽々入って行けたんやけど、そのうちに車で来たお客さんが入って来て、出口をふさいでしもうたそうや。
ティータイムは終えて、その車で来たお客さんの様子をしばらく伺ごうとったが、腰を上げる様子もないんで、マスター に話して、そのお客さんにちょっと車を移動させてもらうように頼んでもろた。
そしたらその客、マスターに一言二言文句言うて出て行ったきり帰って来んかったんで、ミッチーはマスターに一言「ごめんなさいね」とあやまって来たそうや。
皆さんならこんな時はどないするんやろか?
ミッチーに教えたってや。

      11月26日
 ミッチーがネットで交流しとる人の中にKさんっちゅう女性がおる。
その本名が偶然ミッチーの妹君と同じなことから、何やら素敵なご縁の始まりのような予感があって、ちょっとわくわくムードじゃったが、先日そのKさんが片道3時間のドライブをして、このミッチー邸へ遊びに来てくれたんや。
 お茶出し要員の応援も兼ね、そのメインゲストと同じ名前の妹君にも顔出してもろて、昼食をともにしながら、楽しいひと時を過ごしたんや。
Kさんは多分ミッチーと同年齢くらいじぇろうと思われるが、二人のお孫さんもおるっちゅうから、ミッチーよりはるかに人生経験豊かなお人じゃ。
ミッチーと同じく二次障害で、段々と体の自由は奪われて行っとるようじゃが、残っとる口技で字や絵を書いたり、ビーズ作品を作ったり、講演活動をしたりという、パワフルウーマンのようや。
若い人らに混じって年の功を発揮しとる作業所では、きっとみんなのお母さんのような存在じゃろう。
そこのお仲間でもあり、ミッチーとはオンライン、オフラインの両面で交流のあるのんちゃん一家がご案内役を務めてくれ、このKさんとの初対面が実現した訳ヤ。
 ミッチーの狙い通り、日頃ミッチーの大変な部分に目が行きがちな妹君や母上様にもさわやかな刺激を与えたようや。


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      12月4日
いつの頃からか“障がい者の日”なんっちゅう日ができて、この地方でもその日に近い12月の第一日曜日に、市内の施設やサークル活動の団体、個人等から色々な作品を集め、作品展が開催されとる。
何年か前にはミッチーも自作の詩集を展示即売したんじゃが、その後もこの時期になると何か出してくれと言うて来とる。
もう何も出すようなモノないさから言うて、何年かそっぽ向いとったが、今年はミッチーがいつも世話になっとる相談員さんが頼みに来たもんで、どうしても何か出さんならんようになってしもた。
乱雑なパソコンの中をやさがしして、写真や絵を組み合わせ、A4サイズの紙に載せただけのものじゃが、それを安もんの額に入れたら、結構作品らしゅうなったんで、こんなものでもよかったらどうぞ…っちゅうて、出しよった。
「あんなしょうもないモン出すやなんて、ミッチーの値打ちもいっぺんに下がるやろなぁ」
「値打ちなんて、そんなもの初めからありませんから、ご心配なく!」
「今度はわしの言葉でも出したりぃや。みんな感動するでぇ」「はぁ?}
 なぁ皆さん、ミッチーのピンボケ写真なんぞより、わしの言葉の方がはるかに人の心をとらえると思いまへんか?

     12月む22日
 昔の遊び友達が、ひょんな成り行きで今は先生になって週一回ひらいてくれちょる小さな英語教室で、昨日自己紹介の英文を作成したんやて。
英語の文章作ったっちゅうても、テキストの例文の固有名詞と好きなものや趣味を自分のことに置き換えて書くっちゅうレッスンやったらしい。
それでも動詞などいくつか間違ごて書いて先生に指摘されたり、正しい単語のヒントもろたりしたそうや。
そんなことしながら、ミッチーが作った自分の紹介文は、
Hello, everyone.
My name is Michiko Nakamura.
I like internet.
I make homepage in my computer.
It’s my homepage.
Thank you.
 来週はこれを他のクラスメート二人の前で声に出して発表するっちゅうんじゃが、何しろミッチー語の英語なんぞはこの先生しか通じんさかのう。
ほんまにわし、この先生尊敬するで!


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